Jリーグ選手名鑑 - FC琉球 -2019-
どーも。2019年シーズンのFC琉球の選手名鑑を書かせていただきます。私の個人ページとさせてくださいね。
ジュビロ磐田サポーターとしてサッカー人生にエントリーしたはずが、去年あたりから地元のFC琉球にどっぷりです。
本題の前に、私が今年も選手名鑑を書きたいと思った動機から。


琉球サポの皆さん、J2ライフを楽しんでおりますか?
今年を機会に、沖縄にサッカー観戦の醍醐味がもっともっと根付くのではないかと筆者はとても期待しています。
では、「サッカー観戦の醍醐味」とは何でしょう?

「レベルの高い試合を観戦すること」というのは間違いなくあるでしょうね。
FC琉球がJ2に襲来すると同時に、沖縄県により高いレベルのサッカーが到来するようになりました。
皆さん感じているように…去年ほど勝てない!!w
J3を思うがままに蹂躙して辿りついたJ2の舞台では、簡単に勝てない!!
でも、開幕戦のH福岡戦から筆者が一貫して感じているのは、試合そのものの質が格段に上がったということ。
「琉球が勝つから楽しい」という状況から「目の前の試合が面白い」というレベルになっています。

そんな高いレベルの試合を、去年より多くのお客さんが見に来るようになりました。
記事執筆時点で琉球のホームゲーム11試合の平均観客動員数は4,445人となっており、昨シーズン通しての平均動員数より1,300人ほど増加しています。
2019年度で言えば柏レイソルのように、そして来る2020年で言うとジュビロ磐田のようにJ2と言えどもJ1レベルの実力と全国レベルのネームバリューを持つクラブも珍しくありません。
沖縄に遠征する気合いの入ったアウェイサポも明らかに増えていますが、沖縄県民の動員も数百人規模で増えているのでしょう。
それだけの方々が、生でサッカーの熱狂――スタンドに足を踏み入れたときの胸の高鳴り、得点の瞬間のスタジアムが一体となった歓声、失点の瞬間の落胆――を感じておられるのです。大変素晴らしいことだと思います。

そしてもう一つの醍醐味として、「選手の成長」という観点もあるかと思うのです。
サッカー選手は、所属チームの戦術や指導によって本当に化けます。自分の目で見て感じたのは今年で言うと京都の本多でしょうか。磐田にいた頃の小林祐希や川辺もそうだったかもしれない。その裏で何人が伸び悩んだかはさておき
世界レベルで言うとマンチェスターシティのオタメンディやフェルナンジーニョがそれに該当するでしょう。リンク先2つとも間違いなく自分の文章より面白いからそっち先に読んできていいよ。

戻ってきた?
さて、このページでは、選手たちの特徴と同時に、私から見た物足りない部分も大変恐縮ながら少しは書くことになると思います。だけど、経験や戦術次第で選手たちは絶対に今後成長できるのです。もしくは戦術で弱点を隠すことだって少しはできるし。
試合中何かミスをしても、全部選手の責任とは限らない。辛坊強くチームを見守って、選手たちの成長にも気づいてあげて欲しい。それこそが地域のサッカークラブと共に歩んでいくということだと思います。見守ってくれる人を地道に増やしていけば、いつの日か思いもよらなかったステージにだって辿り着けるはず。
そもそもJ2に初挑戦する選手も多いのだから、通用しない部分があって当たり前でしょう。好きなクラブが昇格して、選手たちが壁にぶつかっているというのも、実は幸せな事象なのかもしれない。同じ監督が5年ちょっと指揮を執った挙句選手が苦しみ続けるのは大変な不幸せである


もっと具体的に何が言いたいかというとだな。負け試合の後に「○○は要らない」だの「勝ちたいという気持ちが足りない」だのとTwitterやFacebookに書き込む人間を減らしたいんだ俺は。

名波磐田のフリーダムネグレクトサッカーで結果出なくて「勝利への想いが足りない」だと?馬鹿言え足りてねえのは選手を守る戦術だっつーの!現代の美しいサッカーは上手な選手だからできてるんじゃなくて上手に設計されてるからできてるんだよ!!過去の栄光は捨てろ!あれはもうレアルマドリード以外で具現化しねぇ!「名波監督と無邪気な息子たち」が見たかったら新しいクラブ作って静岡県リーグでやれ!



それでは、選手紹介に入りますね。プロフィールは公式サイトからコピペ。
選手ごとのちょうどいい写真がなくて、もしご自身で撮影された写真をこのページで使わせていただける方は筆者のツイッター(@Pierretty)までご連絡いただければと思います。
公式の選手ページは顔写真だけなので、ちょっとなぁと思いまして。

FC琉球 -2019 琉球襲来!!!-

GK

#1 ダニー・カルバハル
生年月日 1989年1月8日
身長/体重 188cm / 85kg
血液型 A
出身地 コスタリカ
ニックネーム ダニー
サッカー歴 ブルハスFC(コスタリカ) → サン カルロス(コスタリカ) → デポルティーボ サプリサ(コスタリカ) → アルバセテ (スペイン) → 徳島ヴォルティス → アルバセテ(スペイン)→水戸ホーリーホック

昨年の正GKにしてキャプテンにして大黒柱だった朴一圭が、シーズンオフに横浜F・マリノスに移籍。

「まさかいきなりJ1に…キャプテンとしてJ2初年度も闘って欲しかったけど、J1からオファー来たならしゃーねぇか…で、来年どーすんのよ」と筆者が冗長な感想を抱く中、即座に獲得が発表された、今年の絶対的守護神。コスタリカ出身ということで、暖かい沖縄が肌に合っているんでしょうか。
反応に優れたセービングと一対一の強さで相当な数の失点を防いでいる。「球際に強い」という表現がしっくりくる。A東京V戦では相手と交錯して鼻血を出しながらもPKストップし、チームは勝ち点1をもぎ取った。試合後のゴール裏からは「ダニー」コールが鳴り止まなかった。

ハイボール処理が不安定とかキックが変なとこに飛ぶとかの困った仕様もない、超優良助っ人である。時々逆足の左足でパントを蹴るという小技も披露。

ただ、シーズンが進むにつれて琉球対策としてCB、GKへの積極的な前プレが目立つようになり、そうなったときに西川(浦和)やら高木(大分)ほど曲芸的な繋ぎは出来ず、蹴っ飛ばさざるを得ない状況も度々発生。そうなるとセカンドボールを奪われて守勢に回る頻度が高く、琉球としては困っちゃうことが多い。

別にカルバハルが悪いわけではない。プレッシャーを受けていたら「あ、相手は琉球対策として前プレを選択したんだな」という判断材料になるよというお話。

ちなみに誕生日は和暦で言うと平成元年の初日だよ。
#17 積田景介
生年月日 1993年6月23日
身長/体重 184cm / 81kg
血液型 O
出身地 千葉県
ニックネーム ツミ、ツミタ
サッカー歴 五井FC→五井中学校→市立船橋高校→駒澤大学

去年のJ3優勝が決まったあとC大阪U-23戦に出ていたのを見に行ったが、悪夢の6失点。急造チームだったのもあるし、積田自身も少し地に足が着いておらず実力を発揮しきれなかった感じがした。とはいえ、琉球生え抜きの選手である。カテゴリーが上がって更に厳しいレギュラー争いになるかもしれないが、頑張って欲しい。選手権優勝をキャリアのハイライトにしちゃダメだぞ!!

#23 石井綾
生年月日 1993年6月24日
身長/体重 183cm / 77kg
血液型 B
出身地 愛知県
ニックネーム リョウ
サッカー歴 名古屋グランパスU-12→名古屋グランパスU-15→名古屋グランパスU-18→中京大→水戸ホーリーホック→アスルクラロ沼津→福島ユナイテッドFC

水戸からのレンタル移籍。3年連続違うチームにレンタルに出ているようだ。そんなことあるんだ。
A横浜FC戦でカルバハルが負傷離脱した際にJ2リーグ初出場を果たし、その後も何度か先発出場。ただ、出場したリーグ戦5試合で一度も勝利できておらず計15失点…。失点はGKだけのせいではないとはいえ。

シュートストップはなかなかです。ミドルレンジのパスも繋げる。また、出場時にはCBがビルドアップしているときにペナルティエリアを出て2人の真ん中に入り、相手の前プレに対して数的優位を作ってあげるという気の利いたプレーを見せ、カルバハルも猪瀬も真似し出した。

H甲府戦で一対一で飛び出して失点、A新潟戦ではクロスに飛び出して失点と、積極的に前に行くプレースタイルなんだろうなというのは伝わるが、今のところあまり良い方には転んでいない。判断力が今後の課題とみられるが、レンタル先である琉球でどこまで我慢してもらえるだろうか。

積田と石井は生まれたのが同じ年の1日違い(44へぇ〜)
#31 猪瀬康介
生年月日 2000年12月25日
身長/体重 185cm / 76kg
血液型 A
出身地 茨城県
ニックネーム コウスケ、コウ、イノ
サッカー歴 鹿島アントラーズつくばJr→鹿島アントラーズつくばJrユース→流通経済大学付属柏高

この選手を語るのにこの記事は外せない。

高校3年時は控えとなりながらもプロ入りを勝ち取って話題になり、リーグ戦でも時折ベンチ入りを果たしていた。そしてA水戸戦で遂にプロ初出場を果たした高卒ルーキー。しかし3失点して敗戦というほろ苦いデビューになってしまった。

繋ぎは苦にしてなさそう。ライナー性のパントキックを何本か自信を持って蹴り込んでいて、武器にできそうな予感。GKの寿命は長いが、早々に積田、石井を食ってしまっても構わない。頑張ってくれ。

DF

#2 増谷幸祐
生年月日 1993年7月1日
身長/体重 172cm / 68kg
血液型 A
出身地 広島県
ニックネーム ます、ますたーに
サッカー歴 梅林学区サッカー教室→サンフレッチェびんごJr.ユース→愛媛FCユース→日本体育大学

今年の俺のレプユニは増谷!世界一真似しやすいサイン!

(公式サイトより)

相変わらず最終ラインでボランチ然とした振る舞いをしているが、今年は一列前の上里や風間から組み立てることが多く、去年よりは直接前線に縦パスを届ける頻度は減っている。とはいえ球足の美しいグラウンダーのパスは見もの。西岡へのパスとかね。

西岡が怪我をしたときに右SBをやっていたが、縦に抜けたり高い位置を取ったりできなくて攻撃がちょっと停滞していた。福井の左SBもそうなのだが、琉球の攻撃はSBが命であることを実感する。

CBながら最初にパスの評価が出るほど攻撃に特徴のある選手であるが、J2では相手のプレスが違うのか、試合中の負荷が大きいのか、強引に繋ごうとしてのボールロストが増えたのが気になる点。相手のカウンターの質が上がってるんよぉ。もう少し遠くも見てくれぇ。
また172cmの体格でCB張ってるだけあって試合中のタックルやチャージは強気一辺倒。ただJ2に昇格して相手FWのレベルが格段に上がり、去年より気合いを入れてコンタクトに行くようになっているが、それがファールにされてしまうことが多く、苦労している。
それと、相手への寄せがちょっと甘いかな…。もう1メートル、もう1歩踏み込まないと、J3よりも質の高いシュートなりクロスなりが来るんだよな、J2。
#3 西岡大志
生年月日 1994年7月28日
身長/体重 180cm / 73kg
血液型 B
出身地 宮崎県
ニックネーム ニシ
サッカー歴 アリーバFC→宮崎日大中学校→東海大五高校→福岡大学

今年も右サイドを走り倒している。プレーの特徴は去年の名鑑を見てくれ。って言っちゃうと乱暴なんだけど、スタミナ、クロス、突破、根性です。

この選手のいいところは、相手からファールを受けても文句を言わずにすぐ立ち上がるし、守備で理不尽にファール判定を受けて文句を言いたい場面でもまず全力で帰陣するし、味方がチャンスを逃してもすぐ切り替えて帰陣するし、とにかく見てて気持ちがいいんですよね。

ただ今年は去年ほど縦に突破できてない、ような気がする。去年は連携なり個人技なりで完全に対面をちぎってクロスを上げることが多かったけど、今年は相手の対応を厳しく受けている感じ。印象かもしれない、違ったらごめん。
そのせいでアーリークロスが多いんだけど、深くえぐったクロスが見たい。
増谷と同じく、J2の壁だろうなと思う。ただ、攻守で躍動する欠かせない選手です。
#4 岡崎亮平
生年月日 1992年4月25日
身長/体重 185cm / 78kg
血液型 O
出身地 神奈川県
ニックネーム ザーザ
サッカー歴 荻野SC→湘南ベルマーレJr.ユース→湘南ベルマーレユース→中央大→湘南ベルマーレ→ロアッソ熊本→湘南ベルマーレ

世界共通で市場価値が高いのは「点が取れるFW」なのだが、その次くらいに「左利きで繋げるCB」が入ってくる時代になった。左CBに右利きが入ってしまうと、体の向きでパスの方向が読まれてしまうのと、基本的に中から外に向かってプレスがかかるので逆足で持つことになる。
昨年の琉球には瀧澤という優秀な左利きで繋げるCBがいたのだが、水戸に持っていかれてしまった。どうせならJ1に高値で売りたかった…。
その瀧澤の後に今年左CBのレギュラーを掴んだのが、J1の湘南から獲得した岡崎。下部組織育ちで期待されていたようだが、どうも怪我がちだったらしい。今年の琉球でJ1で出場経験があるのは岡崎、西河、福井、風間、上里、上原、以上です。

なんせ185cmの長身でハイボールには強く、シュートブロックも頑張ってくれて、90分集中を切らさず戦い続けてくれる、CBの鑑のような選手である。
そして、何とも泣かせる話なのだが、ちゃんと左足で縦パスを狙ったり、サイドチェンジを蹴ったり、自分で持ち上がったり、攻撃の起点としても頑張ろうとしてくれるのだ。絶対今までのプレースタイルとは違うはずなのに。
どうか怪我無くシーズンを戦い抜いてくれ。沖縄で殻を破ろう!ところでニックネームの「ザーザ」ってなんだろう。
#5 徳元悠平
生年月日 1995年9月12日
身長/体重 170cm / 70kg
血液型 A
出身地 沖縄県糸満市
ニックネーム トク
サッカー歴 三和FC→三和中学校→那覇西高校→城西国際大学
出身校 三和中学校→那覇西高校→城西国際大学

「左利きで繋げるCB」の次に市場価値が高いのが「左利きで攻撃もできるSB」ですな。琉球が誇る左の矢は、J2でも完全に武器となっている。

基本的な情報は去年のページに書いたんですが、J2でも際立つのはやはりクロスの質ですね。H水戸戦のアシストなんか笑っちゃいますよ。こんなに脈絡なく簡単にゴールが決まるボールゲームではないです、サッカーっていうのはw


抜き切らなくても高精度クロス飛ばせると、キックフェイントも効いてきますよね。スピードもスタミナも問題なく通用してます。ロシアからオファーが来てたみたいですが、行かないで!!攻守で替えが効かない!
#25 金成純
生年月日 1995年12月31日
身長/体重 168cm / 61kg
血液型 A
出身地 愛知県
ニックネーム スン
サッカー歴 NagoyaS.S.→NagoyaS.S.Jrユース→愛知朝鮮中高級学校→朝鮮大学校
後半戦の琉球の切り札になると期待しているので、出場時間はほとんどないのですが敢えてDFとしてご紹介。
DFというより普通にサイドアタッカーなのですが、昨年琉球の監督だった金鍾成監督が(なぜか)SBとして起用していた。

なぜ切り札かですが、まず西岡や徳元の負傷離脱時に増谷なり福井なりCBが本職の選手がSBに入っていたのですが、目に見えて攻撃が停滞したんですな。
ずっと控えには入っている本職SBの新井も攻撃が得意らしいのですが、なぜか使われません。
そして、金成純は、上手いんです。両サイドできる、アジリティがあって縦にも中にも行ける、両足でクロスも上がる。攻撃が得意なサイドバックとはわけが違います。多分。
フィジカルと守備は紙ですが、ボール握るサッカーを貫きたいのなら攻撃面に特徴のあるソンスンを使ってみては…と夢見るわけです。
てかなんなら本職のSH起用も全然ありだと思っております。
(8/4追記)SHで出てると意外とドリブラーじゃなくてボールさばく系になっていた。
#33 福井諒司
生年月日 1987年8月7日
身長/体重 181cm / 74kg
血液型 O
出身地 兵庫県
ニックネーム リョウジ
サッカー歴 ガンバ大阪ジュニア→セレッソ大阪U-15→セレッソ大阪U-18→福岡大学→東京ヴェルディ→ギラヴァンツ北九州→柏レイソル→東京ヴェルディ→レノファ山口→水戸ホーリーホック

来てしまいましたねwやたら他の選手の欄で名前を出してしまいましたが。

大方のサッカーファンの認識通り、屈強な肉体を武器に地上戦も空中戦もハードに闘うCBです。そして、左利き。
本来ならCBのバックアップにおいておくべき選手のような気がするのですが、頻繁に左SBとして起用されています。タグマの記事によるとプレシーズンからみたい。
そうなると、徳元と比べる選手ではないなぁという感想しか抱けません。特に攻撃面全般で。
守備面でもスピード系の相手が来るとあまり対応できておらず、もうトップフォームではないのかなぁと思っていましたが、2011年にJ2の最多警告記録(33試合で17枚)を作ってました。昔からそうなんかい。

ただ…それでもちゃんと高い位置を取ったり、ビルドアップにも加わったり、軽いキックフェイントで相手をかわしてみたり、頑張ってるんすよ。頑張ってる。A長崎戦のアシストだって、ダイレクトで入れたのは素晴らしかった。

それと、A京都戦ではセットプレーから福井のヘディングが起点となってゴールが生まれた。
琉球にはお金がないので高さが他チームより見劣りすることを考えると悪いところばかりでもないので、やはり使うならCBでお願いしたいところ。でもCBだとスピードに自信がないのかラインを下げがちで、間延びが起きることも多いような…。

「福井諒司ってだいたい繋ぐチームにいますよね(過去所属クラブはヴェルディ、柏、水戸、山口、琉球)」っていう後輩の発言が上半期一番笑った出来事です。

MF

#6 風間宏希
生年月日 1991年6月19日
身長/体重 177cm / 71kg
血液型 B
出身地 広島県
ニックネーム こうき
サッカー歴 江尻サッカースポーツ少年団→清水FCジュニアユース→清水商高→ロウレターノDC(ポルトガル)→TuSコンブレンツ(ドイツ)→川崎フロンターレ→ギラヴァンツ北九州→モンテディオ山形→ザスパクサツ群馬

みんな大好き風間大僧正の長男坊。シーズン前に琉球がかき集めたJ3オールスターの一角。
開幕時から基本的にスタメン。ポジションはボランチだったりトップ下(守備時は2トップの一角)だったり。ただ、どれだけ見ていても良いところがよくわからなかった。
そこで前述の後輩(川崎サポ)に聞いてみると、「ビルドアップの邪魔にはならない、ちゃんと顔を出す選手」だと。
そうやって見てみると、確かに、いて欲しいところにいるなと。ボランチをやっていれば組み立ての助けに行くし、FWをやっているときはちゃんとゴール前に入り込んでいる。それを90分続けられる。
そして、シーズン途中から?プレースキックの精度がめちゃめちゃ上がった。特にCK。こんなにCK上手い選手見たことない。

上記のように決して悪い選手ではないが、ボールを受けてから特別なことができるわけではない、特に余程フリーじゃないと逆サイドや前を向くターンができない点と、左足をほとんど使えない点から、フィールド上で出来る仕事がかなり限定される選手でもある。潤滑油にはなれるんだけども、決定的な仕事はあまり期待できない。
上里を外せないのならボールハンタータイプのボランチを置く方が(それこそ増谷コンバートとか)安定しそうな気はする。
#7 中川風希
俺たちの希望は、俺たちの夢になった。
2019年、FC琉球のNo.7は中川風希。フットボールで夢を叶える男だ。
#8 小松駿太
生年月日 1997年11月7日
身長/体重 180cm / 74kg
血液型 O
出身地 東京都
ニックネーム コマ、コマンダ、コマダ
サッカー歴 横河武蔵野FCジュニア→横河武蔵野FCJrユース→横浜F・マリノスユース→順天堂大学→Y.S.C.C.横浜

昨年の不動のピポーテはレギュラー争いに苦戦中。
中川移籍後に風間のポジションが上がり、ボランチでスタメン出場もしていたが、A京都戦でやや低調なパフォーマンスを見せ、そこからまたスタメンを外されてしまった。
パフォーマンス自体はJ2でも遜色ない。狭いエリアでも奪われない。ただ、風間と全く同じ弱点がある(ターンができない、右足しか使えない)ように見える。
あと、昨年何度も見たネガトラ時にボールに食いつくのは今年も変わっていなかった。いわゆる和式プレスw
チームの決まり事ではなかったということか、同じ決まり事が残っているのか。上里が相方だとCBの前に構えてくれているので、それくらい積極的な方がよかったりするのかなぁ。でもそのプレスが外され倒したのが前述のA京都戦だったような気もするね。

色々書いたけど、めっちゃ好き。来年のレプユニ候補筆頭。
今年の大卒ルーキー花房稔と中学時代チームメイトだった模様(一個下)(横河武蔵野)。
#10 富所悠
生年月日 1990年4月21日
身長/体重 175cm / 70kg
血液型 O
出身地 埼玉県
ニックネーム トミ
サッカー歴 ヴェルディジュニア→ヴェルディJr ユース→東京ヴェルディユース→東京ヴェルディ→AC長野パルセイロ

来ましたね、ミスター琉球。
開幕直後はパフォーマンスが低調だったなー。少し経ってから素人が見てもキレが出てきたんだけど、右サイドに回されたりして輝きがまたちょっと薄れた。
チップキック、アウトサイド、ヒールなど閃きのプレーを繰り出し、2試合に1回くらいキラ星のようなテクニックを見せる(いつのホームゲームか忘れたが、右サイドで見せた股抜きは鳥肌が立った)のだが、いかんせん安定感が…。
半分冗談半分本気で、「この人が輝くためのチーム作り」が必要なタイプですね。リケルメ的な。バッジョ的な?(現役時代知らない)
まず、便利屋的に右サイドで使っちゃダメ。中を窺いながらでしかプレーできなくて、縦に抜けないんです。そのせいで右ではめちゃくちゃ窮屈にプレーしてます。
SHに関しては右利きは右サイド、左利きは左サイドとはいきませんよ。選手によって全然違うんだから。
使うなら左サイド固定。徳元とのコンビネーションもあるしね。富所を使うなら富所の都合を最優先しましょう。
#11 田中恵太
生年月日 1989年12月26日
身長/体重 170cm /63kg
血液型 O
出身地 東京都
ニックネーム けいた、けいてぃー、けーてぃー
サッカー歴 三菱養和SCJrユース→三菱養和SCユース→明治大→AC長野パルセイロ→FC琉球→水戸ホーリーホック→FC琉球→水戸ホーリーホック

最近1年おきに水戸と琉球を行ったり来たりしている男。主戦場は右SH。琉球には少ない「使われる選手」。三菱養和から明大というエリートコースな選手にはいい意味で見えない。
開幕からスタメンだったが、河合が調子を上げるにつれて出番が減ってしまった。
この選手は右サイドで縦に勝負ができる選手で(中にはあまり切れ込まない)、裏への走り込みもサボらないので、攻撃に幅と奥行きを生み出せる。
また、「インステップキックがべらぼうに上手い」という特技があって、強いシュートを抑えて打てる。これ地味に大事よ。
目を引く特別な技術があるわけではないが、その場その場で自分にできることを確実にやってくれる信頼感が強みだと思います。
A横浜FC戦で袴田に完封されたのがちょい印象悪かったな…。
#13 河合秀人
生年月日 1993年10月1日
身長/体重 170cm / 62kg
血液型 O
出身地 大阪府
ニックネーム しゅうと
サッカー歴 枚方サンクラブ→枚方第三中→京都橘高→大阪学院大学→ガイナーレ鳥取→AC長野パルセイロ

J3オールスターの一角。小柄ながらとんでもないクイックネスを活かしたドリブルを武器に出場機会を得ている。身長170cmあるんですね。ドリブルの重心が低いのでもっと小さいのかと思ってた。
途中出場してくると明らかに動きのキレが違っており目に見えて雰囲気を変えてくれるのだが、先発出場するようになるとちょっとな〜という面も目立つ。
まず、ボールを晒すドリブルができないみたいですね。相手と勝負して抜き切るのではなく、かわし続けることしかできない。
左サイドからのカットインを得意としているようですが、強いシュートを抑えて打てない。クロスもピンポイントで合うわけではない。
相手にとって嫌らしい選手だとは思いますが、常に怖さを与えられる選手ではないんだろうなという印象です。でもその分ボールロストがあまりない気はします。

内側にカットインして味方に預けるだけだと、相手DFは視野を動かさなくて済む上にマーク対象もずっと同一視野に入れられるんですよね。そんでこっちも中央大集合サッカーになってしまう。でもそういえば2017年頃はペナ前大集合サッカーやってたわ。
相手が疲れたところをかき回すスーパーサブの方が良いんでないかなと思います。
と書いていたらA新潟戦で負傷退場…。この試合は縦に仕掛けて左足のクロスも見せてくれたのに。
#19 越智亮介
生年月日 1990年4月7日
身長/体重 171cm / 64kg
血液型 O
出身地 愛媛県
ニックネーム りょうすけ
サッカー歴 今治イーグルス→明徳義塾中→日吉中→大分トリニータU-18→愛媛FC→ツエーゲン金沢→藤枝MYFC

J3オールスターの一角。大分ユースの同期には東慶悟、清武功暉など。
リーグ戦序盤からベンチに入っており、短い時間ながら途中出場を重ねていた。
「特徴がいまいちわからん!俺の小松を出せ!ムキー!」と筆者は怒っていたのだが、中川移籍後に長い時間出場するようになると、評価が一変する。
風間と同じく色んなところに顔を出して動き直す潤滑油タイプではあるんだけど、より動きが軽くて器用ですね。
中盤でターンができる!!!これ素晴らしい。
そして、ショートパスのスピードが速いんですよ彼!そういうのすごい好き!
さらに気の利いたダイレクトプレーができる!サッカーIQ高いと思います。

出るときはトップ下が多いんだけど、個人的にはボランチでフルで見てみたい。
#20 上里一将
生年月日 1986年3月13日
身長/体重 172cm / 70kg
血液型 A
出身地 沖縄県宮古島市
ニックネーム カズ
サッカー歴 平良南小→平良市立平良中学校→宮古高校→コンサドーレ札幌→FC東京→コンサドーレ札幌→徳島ヴォルティス→北海道コンサドーレ札幌→ロアッソ熊本
出身校 平良市立平良中学校→宮古高校

写真撮影では絶対前列右端で中腰の、琉球のキャプテンです。




(公式Twitterより)

以下同画(以下同文的な)。お座りジンベーニョかわいいにょ〜。
琉球は写真撮影でも定位置があるみたい。先手必勝!試合が始まる前からポジショナルプレー!グアルディオラ!

ヤケクソはさておきまして、私もサッカーを見始めて20年程経ちますか…。といっても沖縄には身近にサッカーがなくて、本土に出るまではテレビの中の世界ではありましたが。
ゴン中山を筆頭に名波藤田奥高原辺りから始まり、前田能活ジウシーニョ駒野イ・グノ、ジェイカミアダに俊輔川辺川又と、遠方磐田サポとして時代時代で思い出に残る選手たちがいましたが、上里は間違いなく私の人生で思い出に残り続ける選手になるでしょう。というか上里を見るために俺はサッカーを見続けてきたんじゃないかなと思っている。
「沖縄から、てか宮古島から?」「Jリーガー!?」「札幌に!?(遠っ)」と三重の驚きを過去の筆者に与えた男が、J2に昇格した年に満を持して沖縄に凱旋して、ここまでの思い入れをくれるとは。

左足の魔術師と呼ばれる人たちはだいたいボールの軌道で魔法を見せてくれましたが、上里は自分自身に永続魔法をかけています。
相手のプレッシャーも意に介さず、重心の逆を取っていなすことでボールを奪わせない。武術の達人みたいになってる。
そして注目すべきは小さく鋭い足の振りから繰り出される、体の向きや動きから全く予測できないスピード、方向の縦パス。
ホントねぇ…好き(語彙力)。この予想できない縦パスのために金を払える。

そんな上里ですが、今年で33になります。過去に両膝の前十字靭帯をやっております。
シーズン開幕から基本的にキャプテンでスタメンだけあって、最近ちょっと移動範囲が縮まっているような…。
春先に一度ワンボランチだったときは90分走り切る姿を見せてくれましたが、最近ちょっと翳りが見えているような…。
たまにエドゥアルド・ネットばりのジョギングを見せるような…。
あとちょっと困るのが、試合終盤で負けてると岡崎がゴール前に上がっていくのですが、上里ったら全然ロングボール蹴らないんですよね。そこは割り切って蹴って欲しい。ちなみに一番躊躇なく蹴っ飛ばすのは福井。キャラを守る男。

ちなみに例の後輩(北海道出身)によると、「札幌時代はユースから昇格してくる『ピルロになりたい系男子たち』をことごとく駆逐してきた」とのこと。
最後に札幌時代の伝説のゴールでも、置いときましょうか。

#28 小泉佳穂
生年月日 1996年10月5日
身長/体重 172cm / 63kg
血液型 A
出身地 東京都
ニックネーム ヨシオ
サッカー歴 光が丘KIDSC→FC東京U-15むさし→前橋育英高校→青山学院大学

大卒ルーキー。青学卒で爽やかフェイスでオシャレな名前、かと思いきや読みは「よしお」。

そんな小泉くん、序盤にベンチ入りを掴み取り、A千葉戦で初出場。生で見ていた私はこう思いました。「こいつは売れる」と。

狭い所でもボールを扱えるし、両足遜色なく使える。千葉相手に堂々とプレーしていたし、終了間際にFKも蹴っていたし、何よりビハインドで出てきたんだから監督からの信頼も厚いはず!ネクスト中川や!Vやねん!
と思っていたら徐々にトーンダウンし、出場機会はなくなってしまった。

確かに、上手さは時々見せていたんだが、個で打開するまでには至らず相手の脅威になれなかった。折しも対戦相手が琉球対策で中央を封鎖し始めた時期。これもプロの壁か…。ただ素材は全然悪くない。今後に期待。

FW

#9 鈴木孝司
生年月日 1989年7月25日
身長/体重 179cm / 77kg
血液型 O
出身地 神奈川県
ニックネーム こうじ、こうじくん、ガンソ
サッカー歴 初声ジュニアFC→横浜F・マリノスJrユース追浜→桐光学園高→法政大→FC町田ゼルビア

琉球の歴史で「エースストライカー」というか点が取れるCFWってあんまり思いつかなくて、それこそJFLの得点王になった高橋駿太くらいなんですけど、いやはや、J2に上がるとこんなストライカーを毎週見れるようになっちまうんですなぁ。
24試合フル出場して14点。野球選手の打点じゃないんだからさ。文句なしでございます。ちなみに自分自身のJ2シーズン最多得点数を今シーズンの3分の1で更新。

この人の恐ろしいところは、トラップの技術ですね。どれだけ相手が背後から厳しく寄せていても、浮き球でも速いグラウンダーでも、もう収まるのなんの。これほどファーストタッチをミスしない選手を見たことがない。大迫?レヴァンドフスキ?ベンゼマ?
H町田戦なんか鬼だった。得点力以上にこの収める能力が琉球の攻撃サッカーを支えています。
それと、前線のプレスサボらんのよね。サボらんというか90分通して行ける。ヤバい。さすが町田仕込み。
今や相手CBからすごいマーク受けてますが、怪我しない程度にファイトしてファールを貰ってくれ。
こちらの記事にあるようにFWとして必要な仕事が全部こなせるのだが、2トップの相方にもFWタイプを置いて負担を軽減してあげた方がいいと思う。

後世の琉球サポに「コージはすごかったぞ」とデカい顔してもいいけど、このレベルのFWが常にチームにいると思っちゃだめだぞ。辛くなるから。
ところでニックネームの「ガンソ」ってなんだろう。
#14 上門知樹
生年月日 1997年4月27日
身長/体重 166cm / 63kg
血液型 O
出身地 沖縄県うるま市
ニックネーム さと
サッカー歴 勝連小→与勝中学校→与勝高校
出身校 勝連小→与勝中学校→与勝高校

若きウチナーのアタッカー。
トップと両サイドでプレー可能。使われるタイプなので裏を取れるし、仕掛けられる。ジョンソンサッカーを知っているので楔のボールを受ける場所もいい。そして一番の武器は両足から繰り出す強烈なミドル。クロスだって両足でいけるぞ。
肉体改造の成果か明らかに体がごつくなって上背はないけどフィジカルは見劣りしないし、ボディバランスと敏捷性が凄くて猿みたいな動きをすることもある(褒め言葉ですマジで)。

ただ…肝心な時に消極的なプレー選択になってしまったり、イージーに奪われたり、家長(川崎)バリに一対一を決められなかったり、もうちょっとなんだよな〜〜とサポーターをやきもきさせる。

今年はシーズン序盤に3試合連続ゴールを見せ、柏レイソルのゴールにもスーパーボレーを叩き込んで見せた。しかしそこから失速してゴールがない。去年と違って出場機会は得ているので、シーズン通してゴールを重ねたい。
頼む、ホントに開花してくれ。後半戦持ち直すための起爆剤になれる。鈴木孝司の負担も減る。
勝手にジャイキリの椿と重ねてます。伸びたら絶対面白い。
#15 和田凌
生年月日 1995年7月5日
身長/体重 170cm/72kg
血液型 A
出身地 栃木県
ニックネーム りょう
サッカー歴 ジェフ宇都宮クォーレ→ジェフ千葉U-15→ジェフ千葉U-18→阪南大学サッカー部

昨年は1トップのスタメンを掴んでいたが、今年は鈴木孝司が不動のエースとなり、相方が風間、上門、越智といったスタートが多く、なかなか出場機会が得られない。
カテゴリーを上げたら苦しかったパターンかと思いきや、試合に出るとそう悪くない。
いいところでボールを受けに顔を出し、シンプルにはたいてからゴール前に入り込むというスタンダードなプレースタイル。
惜しいシーンをいくつか覚えているのだが、ミートできなかったりトラップが少し大きくなったりで未だ無得点。やはりFWで得点がないのは寂しい。どんな形でも一点入ればもう少し乗れるのでは。
今はビハインド時に途中出場という形が多いんだけど、負けてるときってどうしても攻撃を急いじゃうんですよね。琉球。
もっとゴール前で時間を作って、相手を引き付けたり周囲を押し上げたりしてチャンスの精度を上げる仕事ができれば、面白いんじゃないかなとふと思った。そのためのどっしりした体格!
#21 上原慎也
生年月日 1986年9月29日
身長/体重 186cm / 78kg
血液型 A
出身地 沖縄県西原町
ニックネーム シンヤ
サッカー歴 坂田FC→西原中学校→西原高校→沖縄大学→北海道コンサドーレ札幌→愛媛FC
出身校 西原中学校→西原高校→沖縄大学

ウチナーモンスター、琉球に帰る。「坂田FC」。熱いね。私の頃はビビる相手ではなかったけど少し前は強かったんだよな確か。
186cmの長身に50m5秒7と野球選手のようなカタログスペックを持つが、昨年負傷した右膝の影響で出遅れていた。
しかし、地元沖縄での初出場となった試合で、ファーストタッチで決勝点を決めてみせるという主人公ムーヴを見せてくれた。



別の後輩(札幌サポ)から「正しい上原の使い方です」と言われて、無理目の体勢からでもヘディングが打てる身体能力の話かと思っていたのですが、4年前にも無茶な体勢からのヘディングで、ラストプレーでの決勝ゴールを決めていた模様。


この主人公感というか劇場体質こそが「正しい上原の使い方」だったのかもしれない。

ただ出場した試合ではアップの時点から運動していいのかと不安になるようなテーピングを右膝に巻いており、数試合出場してからまた出番がなくなってしまった。やっぱり怪我を押して復帰していたのだろうか。
千葉や新潟といった高さに分があるチームに相対すると本当に琉球には高さがないので、一つのオプションとして前線のターゲットマンとして復帰してほしい。あとやっぱり県出身選手には活躍してほしいよね。
#22 儀保幸英
生年月日 1996年4月2日
身長/体重 172cm / 67kg
血液型 A
出身地 沖縄県読谷村
ニックネーム ギボ
サッカー歴 渡慶次FC→読谷中→流通経済大学付属柏高校→沖縄国際大学
出身校 読谷中学校→流通経済大学付属柏高校→沖縄国際大学(2019年3月卒業)

田口泰士、久場光が作った沖縄⇒流経大柏のルートを辿ったものの、大学は沖縄に。
2年次に九州リーグ2部で得点王でチームは1部に昇格。そして3年4年次は九州リーグ1部で得点王という実績を引っ提げて地元でプロ入り。
もっと強豪校やレベルの高い関東リーグではどうだったかなと思わせる素材だが、結果的に琉球に入ってくれたから良しですかね。

今年の出場は1試合のみ。始めはシャドーかサイドハーフに入り、その後他の選手の交代でサイドバックになってしまった。
何とかクロスまでもっていく場面もあったが、中に合う気配はなかった。まぁしょうがないよね。

時折見せたダッシュのときの加速力がとんでもなかったことを覚えている。あれはすごい飛び道具になるかもしれない。
意外とジュビロ磐田さんで重宝されるかも。初心者のウイイレみたいなチームなので、身体能力に特徴があるアタッカーじゃないと使いこなせないんすよ。

監督

樋口靖洋
昨年はY.S.C.C.横浜の監督を務めていた。昨年から攻撃的なサッカーを見せていたので、琉球には合うんじゃないかという評判がちらほらあった。YSCCのサッカーチェックしとけばよかった…。

就任コメントの「沖縄の青い空澄み渡る海には、守備的なサッカーは似合いません。」は蓋し名言でしたね。
その言葉通りJ2でもボールを握るサッカーを続けている。開幕6戦まで首位、その後勝ちに恵まれず2ケタ順位まで落ちるという分かりやすい失速を見せているが、スタイルは曲げないつもりらしい。
監督の仕事って、試合中の作戦や采配もそうですけど、チーム全体でどう戦っていくかをまとめるのもあると思うのです。
そういう意味では、選手たちは自分たちのスタイルを貫くという方向で納得しているようですし、ピッチの外でのマネジメント力はあるのかなぁと。タグマの記事を読んでいても、「自分たちの力を100%出せればいいゲームができるし、70,80%なら負けてしまう」という主旨のコメントがあったので、やはりボールを繋ぐスタイルに殉じるつもりのようです。

で、肝心のピッチの中の話ですが、評価が難しいですね。
多分、琉球の予算って、J2レベルではホンッッットに少ないと思うんですよ。そのエクスキューズを考えると、よくやってるんだと思います。

ただ、J3時代と選手以外で何が変わったのか、樋口監督がチームにどんな色を付けたのかというと見えてこない気はしています。
特に失点があまりに多いのが誰が見ても気になりますよね。ここから、らいかーるとさんの「アナリシス・アイ」を参考にした意見が入りますよ。正しいかドキドキしますねぇ。

サッカーは野球やバレーボールのように攻守を分けて考えることができないスポーツです。
例えば自分たちがボールを持っている状況は、相手が攻撃する機会を奪っていることになります。ボールを持っているチームは、常に攻撃も守備も行っています。
逆にボールを持っていなくても、相手陣地でプレスをかけて速攻を狙う守備をしている状況であればそれは攻撃的と言えるでしょう。

で、琉球の失点でかなり目立つのが「被カウンター」と「セットプレー」ですよね。
「被カウンター」はある意味「ボール保持時」の失策です。攻めきれないまま悪い形で奪われ、速攻を浴びて仕留められる。
「攻めきれない」の原因がチームとして崩す形ができておらず手詰まりになったせいなのか、個人のミスなのか。
前者ならチームとしてトレーニングが必要。後者なら選手に練習させるか、補強するか。
それと、「奪われる」と「速攻を浴びる」というのも実はイコールではないはずで、奪われたときどうするか(誰がボールに行って誰がどこに帰陣するか)を明確にするのは現代サッカーでは必須になっています。琉球に不足しているのはここだと思います。一応奪われたらすぐ奪い返しに行く設計みたいですが、ボールを失ったとして奪い返せなさそうな場所でも繋ぎに固執する場面も多々あります。結局「ボール保持時」の判断の問題です。
数的同数くらいであればJ2のアタッカー陣は仕留めてきます。その点は監督コメントでも出てくるので気付いているはずですが、そこに至るまでのボール保持時の状況をなかなか改善できません。シンプルに攻め切る、ボールを捨ててもいいから裏に蹴って相手のゴールキックから再開させるくらいは割り切りが要るかもしれませんね。

そして「セットプレー」については明確に「ボール非保持時」です。セットプレーそのものとセカンドボールも含めて、守備の強度が足りていません。全体的な高さで負けるのはお金がないから目を瞑るとして(サッカー選手の付加価値は身長と左利きです)、クロッサーへの寄せがもう一歩二歩遠い。ここも改善しません。

上記2点のようにボール保持、非保持両方で守備の課題があります。ここをどうにかできないと、スタイルを貫くのも絵に描いた餅です。
それと、選手起用の采配についても、練習を見てないので何とも言えないんですが、DF陣の負担は大丈夫かなぁと思ってしまいます。紹介してる選手の人数が少ない笑
前線は、まぁまぁ若手も抜擢してますけど。
千葉戦で一瞬出てきた西河翔吾が惨憺たるパフォーマンスでしたが、あれベンチに置き続けて大丈夫でしょうか。増谷瀧澤西岡徳元はルーキーの時から頭角を現してましたし、若いDF陣にも出場機会を作った方がいいような気がします。

そしてそして、最後に逆説で繋ぐ筆者おきまりのパターンですが…ホントに今の予算規模でよくやってる監督だと思います。
誰が見ても攻撃サッカーだと分かるスタイルを一つでも持つことがどれだけ尊いことか。
今から引いて守ってカウンターのサッカーに切り替えるにも、まず編成がそうなってないし、そういう意識でサッカーをしてきた選手があまりいないと思うので、守り切れるか怪しいもんです。大宮戦の後半みたいにサンドバックにされ続けて終戦の可能性もあります。それにロングカウンターだってきちんと設計しないとそれこそただのギャンブルですよ。

だいたいどうやったら勝てるかなんて誰も分かんないんですよ。スタイルを貫いてダメだった、貫いて上向いた、どっちに転ぶかは誰にも分からない。だとすれば、チームがまとまっているのならスタイルを貫くのは一つの解ですよね。その結果を見て次どうするか検討する行為はもちろん必要ですけど。

どうにか今年は残留して、沖縄サッカー界の灯火を消さないようにして欲しいです。